異例のベストセラー本に出会いました。
一体何部売れるとこう呼ばれる本になれるのかと思い、調べてみました。
諸説ありますが、出版ジャーナリスト、ノンフィクション作家である塩沢実信氏の定義によると、日本では「短期間で10万部以上売れた書籍」のことをベストセラー本と呼ぶそうです。
今回出会ったこの本は、2013年8月に初版が刊行され、2015年7月までの2年間で発行部数が20万部到達となっており、一般的なベストセラーの部数には到達していなくても、2万部売れるとベストセラーとされているこの分野で、堂々の仲間入りをしている1冊なのです。
「なぬ?? 2万部でベストセラーの分野とは!?」と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。
その本とは・・・
絵本です。
「ぷっ」と笑った方も多いでしょう。しかし、その実力たるや、2014年の年間絵本ベストセラーランキングでは12位。皆さんが知っている「ぐりとぐら」や「はらぺこあおむし」には到底及びませんが、新参者である「パンダ銭湯」はなかなかの実力。
2014年には第7回 週刊文春 “R-40本屋さん大賞” 絵本・児童文学部門においては、輝く第1位に選ばれたそうです。
書店に初めて並んだ2013年には「ブックス ルーエ 衝撃絵本部門」では大賞も受賞されており、やはり “ 衝撃の一冊 ” だったのです。
今年の8月某日には、朝日新聞朝刊の読書欄に広告が掲載されたり、ポツリポツリと色々な所でお見かけされた、一風変わったパンダさん。全部はお見せできませんが、少しだけご紹介します。
表紙には、マル秘で「パンダのヒミツがここにある!?」と。
パンダの家族が銭湯にお出かけする話なのですが、何とも衝撃・・・いや、“ 笑撃的 ” なので吹き出すご準備を。
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!!!!
パンダのシマシマ・・・セーター!?丈、短いよね!?
靴下履いてたんだ・・・
エッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?
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「チャ!」って・・・
目の周りが、マサカのサングラス!!
親子ではずして目つきワルッ!ワルすぎ!
まさに笑撃的。
「笑撃」以外の言葉が見つかりません・・・パンダの秘密、凄すぎです。
このシュールな感じは、もはや絵本は子供の為だけにあるのではないと思ってしまいます。
絵本って、読み聞かせすることがあると思うんですが、「子供を寝かしつけるときに読んであげます」と言うお母さんは、よく吹き出さずに読んであげられるなと、感心してしまいます。そして、これを読んでもらっているうちに寝てしまう子供もまた笑えてしまう・・・夢の中でパンダがサングラスをはずしているかもしれません(笑)
笑いのツボが単純なササキは、読みながら笑い、読み返しては笑い、思い出してはまた笑ってしまったのでした。
佐々木 恭子