vol.50

カップラーメンの祖、安藤百福語録から

この3月まで放送されたNHK連続テレビ小説『まんぷく』、立花萬平のモデルである日清食品創業者の安藤百福が語った日清食品社員のバイブル「安藤百福語録」(安藤百福発明記念館編)から抜粋して紹介します。私たちの仕事にも通じる、味わいのある語録だと思います。

 

安藤百福語録(安藤百福発明記念館編)

どんなに優れた思いつきでも、時代が求めていなければ、人の役に立つことはできない。

人の集まるところには需要が暗示されている。自分の周囲にいつも好奇の目をむけろ。消費者のニーズや時代を読むヒントは日常生活のいたるところに転がっている。

私は、行く先々で人が集まっていればのぞきこむ。商品に触ってみる。触って分からなければ質問する。質問して分からなければ買って帰る。子供のように、いつも「なぜ?」と疑問を発しなさい。

いつも心の窓を開けておけ。するとほかの人に見えないものまで見えてくる。
人間はなまじ知識があるから本質が分からなくなる。素人だからこそ常識を超えた発想ができる。

机の上でいくら思案しても、優れた発想は生まれない。
情報は自分の目と耳で集めろ。情報には鮮度がある。知識よりも知恵を出せ。

事業を始めるときは成功を語るな。失敗から考えろ。
新しい事業を切り開くためには技術革新が必要だ。

先手を取るから成功するのであって、後手、後手じゃ勝つわけがない。
大きな目標があれば、戦略は自ずと生じてくる。細心大胆であれ。

会社は良い仕事をしたら儲かるのである。儲けとは答えであって、儲け主義とは違う。
発明はひらめきから。ひらめきは執念から。執念なきものに発明はない。

私は眠るときも、メモと鉛筆を枕元に用意する。あなた方も四六時中、考える習慣をつけなさい。

人間その気になれば、1日で1か月分の仕事ができる。人間5年かければ、1つの仕事ができる。

取引は取ったり引いたりするものである。取りすぎて相手を殺してしまっては元も子もない。不離不即の付き合いが長続きする。

入りを図りて出ずるを節する。
節約というのは消極的にやったのでは効果はない。積極的に立ち向かう必要がある。
要らないものはただでも高い。

良い評判を広げるのは容易ではないが、悪い評判はあっという間に広がる。

高い山の後ろには必ず深い谷が待ち受けている。
順調なときほど危機が訪れる。問題ないと考えること自体が問題である。

企業はチャレンジしないと同じところに留まってしまう。
惰性に流れることが一番怖い。従来のやり方を否定して、どこかで流れを変えなければならない。

事業を複雑にするな。新しい事業ほどシンプルな構造でなければならない。

事業構造とは、一歩ずつ積み重ねた結果である。踏み固めた基礎がないと砂上の楼閣となり、またたく間に瓦解してしまう。

商品はおいしくても、飽きがきてはいけない。
商品はあまりおいしすぎてはいけない。少し余韻を残すことによって、再購入につなぐことができる。

やっぱりおいしいね、と言われるのが一番うれしい。
よい商品と売れる商品は違う。
独創性のない商品は競争に巻き込まれ、労多くして益は少ない。

魚のいないところで糸を垂らしても何も釣れない。
市場調査の結果は、過去のデータの集大成にすぎない。

ものには値打ちと値段というものがある。その商品には消費者が支払った対価以上の価値があるか。売れるかどうかは、そこで決まる。

社長とは権力ではない。責任の所在を示している。
偉くなればなるほど身の回りに甘い言葉が集まり、英雄的気分にひたっていると必ずつまずく。経営者にとって役に立つのは、耳障りな直言である。

社員の結束を図るために、トップは先頭に立って旗を掲げる必要がある。
率先、人頭に立つ。口先だけでは人はついてこない。

上に立つ者の姿勢が良ければ、下の者も自然とその姿勢を見習うだろう。
モラルが確立されていない企業風土では、どんな制度も形骸化してしまう。

正義・誠実・正確の「三せい」を大切にしなさい。
報告、連絡、相談の「ほうれんそう」を心がけなさい。いい話は後でいい。悪い話からしなさい。

同じ種子でも合う土質、肥料があるように、人間にも適材適所がある。だから、助け合うことで良い結果が得られる。

動けば費用がかかる。じっとしていれば時間が空費される。時は金なり。