2019年 スーパーマーケット年次統計調査 報告書

毎年6月に実施される流通3団体の合同調査結果が、昨年も10月に発表されました。
その中から特長的な項目を取り上げながら考えてみたいと思います。

 
調査トピックスから抜粋

■重視する経営課題
今年も第1位は収益性の向上、第2位が人材確保と育成、第3位に売上の拡大

■今後の差別化戦略
「品質」による差別化44.8%で最も多く、次いで「品揃え」25.4%、「サービス向上」24%、「価格」が5.8%と続く。

■キャッシュレス決済時のポイント還元制度について
ポイント還元制度については「対象事業者で制度に参加」が61.7%

■現金以外の決済手段は、クレジットカードが82.7%と前年より3%増加、電子マネーも4%増加

■防災・危機対策への取組み
データのバックアップシステム強化が48.2%と最も高く、次いで店舗の防災強化、仕入れ先の変更と分散化、配送センターの防災強化と続く。

■外国人利用者への対応状況
対応実施率は24.9%、取り組みとしては「キャッシュレス対応」が12.8%、「商品など外国語表記」11.0%、「外国人向け土産品の取り扱い」6.4%の順となっている。

■外国人雇用
外国人従業員を雇用している企業は52.5%、雇用企業の外国人従業員比率は4.4%、いずれも年々上昇傾向にある。

■高齢者雇用
正社員定年平均は61.2歳(昨年60.8歳)、正社員定年年齢「引き上げ見込みがある」企業は59.4%、パートアルバイト高齢者の雇用上限は平均70歳。雇用比率は26.6%。

■人手不足の状況と対策(外注化)
正社員の人手不足は水産部門56.6%が最も多く、次いで惣菜部門47.6%、「精肉」42・9%、パートアルバイトの人手不足はレジ77.6%、惣菜58.2%、水産59%、精肉45%、青果33%。
外注化は惣菜の16.3%が最も高く、次いで精肉の12.7%、水産の12.4%、レジ9.9%で、レジ作業の割合は前回よりやや減少した。

■プロセスセンターは40.7%の企業が活用。カテゴリー別では畜産31%、惣菜24%、水産21%。
人手不足への対応と店舗作業を出来たて生産に注力できることを期待していると思われる。

■食品ロス削減の取組みでは、値引きによる売り切り促進が87.2%、発注の効率化が70.8%

■レジ袋の配布状況は、無料配布が47.3%、有料配布が37%

■新聞折り込みチラシは94.5% 週当たり発行は1.7回、減らしたい企業が42.2%と年々上昇傾向
70%超の企業が自社ホームページにチラシを掲載。スマホアプリは37.6%と増加傾向

■店舗外販売:配送サービス
店舗外販売の配送サービスの実施率が54.6%と最も高い。移動販売は26.5%、ネットスーパーの実施率は12.8%となっている。

 

調査報告書「重視する経営課題、第1位の収益性向上」に関連して

先日、ある企業のセミナーで年末年始販売計画の成果発表会がありました。
この企業では年間を通じて、イベント時には必ずお客様アンケートを実施。そこから浮かび上ったチャンスを販売計画に生かすことで大きな成果をあげています。好事例に共通しているのは、店長としてのメンバーとの関わりが鮮やかに浮かびあがってくることです。いくつかご紹介します。

クリスマスは30年ぶりの平日で、全体数値は厳しかったが、平日クリスマスの切り口として “ 簡単・お手軽 ” 提案で、メーカーのタレを使ったアヒージョやローストビーフの試食を12月前半の2週間、毎日実施することで認知されて当日は大きな数値を実現できた

父の日・お盆で大きく伸ばした牛タンを「しゃぶしゃぶ」で提案したら売れるのでないかと考えチャレンジし、前年比293%を達成、精肉部門全体を押し上げた

今年はいちごが高い。脱いちご!
年々伸長しているシャインマスマットに取組み、前年比360%を達成した

年末お正月のもう1品に、居酒屋メニューをヒントに “ いぶりがっこ ” にクリームチーズをトッピングした展開が大変良く動いた。荒利は39%です

クリスマスをやらない層が3割いる!
年配者や帰省しない学生だ。この層にどのような提案をしていけるかがカギになる。知恵を絞りたい

 

どの数字にもストーリーがあります。~ある会社の営業部長~

朝日新聞『折り折りのことば』から

つねに数字を問われるこの部署の長は、業績が好調だったことをたたえる訓示でこう語った。

大きな数字を残した社員だけでなく、付き合いのなかった企業に食い込んだり、取引先との信頼を深めるべく地道な努力を重ねたりした社員をもねぎらった。数字の大小でなく、その意味を問う。
こういう上司の下でなら、後ろで支える事務職も働きがいがある。知人から聞いたいい話。